「花といえば桜」
東京の桜は満開。しかし、今夜の雨で散ってしまうのではないでしょうか。桜の美しい時期は本当に短く「はかないなぁ」と毎年思います。皆様が、これを読んでいる頃は、満開の桜が見られるのは東北地方だろうと思います。
ところで、「お花見」という言葉の「花」は、桜を表していることは、皆様ご存知ですよね。それ以外にも、「花」=「桜」の美しい日本語があります。
桜の咲く頃に寒さが戻って冷え込むことを「花冷え」と言います。なんだか、とても美しい言葉ですよね。また、桜が満開で、闇の中でもそのあたりが明るいことを「花明り」と言います。確かに、満開の桜の木のあたりは、うっすら明るく外灯がなくても歩けます。そして、綺麗だなぁと見とれていると強風で散ってしまう桜。その桜の花が盛りの頃に吹く強い風を「花嵐」と言います。少し優しい風は「花風」、散った桜の花びらが水面に浮かび流れるのを筏に見たてていう言葉が「花筏」です。
「花」といえば「桜」を真っ先に思い出し、「桜」の開花がニュースでも取り上げられる日本ならではの言葉です。このように美しい言葉は、次の世代にも伝えていきたいと思います。
文: まゆみ/ 録音: KOSUKE
はかない(い形容詞・形容詞)
消えてなくなりやすい。もろくて長続きしない。
うっすら
かすかな様子。薄く。
盛り
物事が一番勢いの良い状態にあること。盛んな時期。
見たてて(見たてる)
仮定する。たとえる。
・・・ならでは
・・・でなくては。・・・でなければ。・・・以外には。
例文: