「中国じゃないの?」
来日する中国人旅行客による「爆買い」は、すでに落ち着きを見せたとされています。とは言っても、日本を訪れる中国人の数は年々増加傾向にあります。日本政府観光局によれば、2017年の訪日中国人の数は前年比14.2%増の679万1500人に達し、この時点で16年通年の数字を上回ったそうです。
これだけ多くの中国人が訪日する一方で、「日本人はあまり中国に旅行に来ない」と中国側には映っているようです。「訪日旅行が人気の中国と、日本はあまりに対照的だ」と報じる中国メディアもあります。中国メディアは、中国人も日本人も旅行好きであると指摘する一方、「日本人の間で人気がある渡航先は台湾であり中国ではない」という記事を掲載したそうです。
確かに日本旅行業協会(JATA)が2017年12月21日に発表した資料によれば、日本の年末年始の海外渡航先で最も人気だったのは前年に続いて「台湾」でした。台湾は「近くて安心・安全な旅行先として年代、旅行の形態問わず人気」だったそうです。
中国メディアの記事では、日本人の間で中国旅行の人気が高まらないのは「中国では日本人に対して非友好的な事件がたびたび起きているからではないだろうか」と述べ、日本人の人気渡航先ランキングで、台湾に大きく水をあけられている事実を報じています。
日本人に対して友好的な台湾は「快適に過ごせる渡航先として人気」なのでしょう。伝統・文化・食など旅の魅力は、いろいろありますが、やはり「人」が一番「人」の心を動かすのだと思います。今後も、日本人の人気の渡航先として「台湾」が人気なのは変わることはないでしょう。
語彙:
とは言っても
しかし・ではあるが・でも。
上回った(上回る) ⇔ 下回る
ある基準の数量より多くなる。
一方(で)
(接続助詞的に用いて)…する反面。…と同時に。
たびたび
[副詞]何度も繰り返し行われる様子。いくども。しばしば。
水をあけられている(水をあける)
「競泳・ボート-レースなどで、相手に差をつける。」という意味から、「競争相手を引き離す。」ことを表す。
文: mayumi / 録音:KOSUKE
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