「まさに神聖な場所」
江戸時代から、「一生に一度はお伊勢参り」と言われている伊勢神宮に行ってきました。毎年約1.000万人もが「お伊勢参り」と称して訪れている伊勢神宮の正式名は「神宮」で、日本の神社の中の最高位、つまりトップの神社です。
日本の自然神八百万の神の最高神であり、天皇の祖先である太陽神、天照大御神が祀られている内宮(皇大神宮)と、天照大御神がお招きした衣食住の神様、豊受大御神が祀られている外宮(豊受大神宮)を伊勢神宮と呼びます。二つの場所は約4キロ離れていますが、両方を参拝してこそ、「お伊勢参り」になります。多くの人は、外宮から内宮へと参拝します。この参拝の順序も昔から決まっているそうです。
神秘的で神聖な雰囲気に包まれた玉砂利の長い参道を歩くと、自然に心が引き締まります。また、威厳漂う樹齢数百年から千年もの木々がそびえたち、空気までが綺麗に澄んでいると、つい深呼吸したくなります。そんな中では、行き交う人もすべてが善人に見えるから不思議です。そんなことあるはずないのに・・・(笑)悪人も善人顔に変えてしまうほど神聖な場所なのかもしれませんね。というか、昔も今も、神様の前ではみんな生まれた時の純真無垢な心に戻るのでしょう。まさに神聖な場所です。
お伊勢参りをし、神様に「いつもありがとうございます。」と伝えてみるのもいいものです。一生に一度と言わず、二度でも、三度でも・・・
「苦しい時の神頼み」などというように、つい願い事を口にしてしまいますが、実は、神様にはお願いごとをするのではなく、感謝の気持ちを伝えるのが正しい参拝の仕方だそうです。神聖な場所では、上品にお礼を述べるだけにしておきましょう。
上級日本語 – 語彙:
まさに
確実に。ちょうど。ぴったり。本当に。
称して
名付けて呼ぶ。
引き締まります(引き締まる) 心・気持ちが緊張する。
行き交う
人や車などが往き来をする。通る。
そんなことあるはずない
絶対にない。
純真無垢な
清らかでけがれを知らず、心に邪心がまったくないこと。また、その様子。
文: mayumi / 録音:KOSUKE
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